今年はコロナの影響で海外取材に出かける機会に恵まれなかったので・・・
これまでに食べた「世界の餃子仲間たち」の中から、
印象に残っているものをピックアップしてご紹介したいと思います。
そもそも餃子の発祥は紀元前の中国山東省とされていますが、
その餃子を世界中に広めたのが、かつてのモンゴル帝国だという説があります。
領土内にあった餃子を自国に持ち込み、遠征と征服を繰り返しながら、
中央ユーラシアの各地に伝えたのだといわれています。
さて、そんな餃子の跡を追いかけて、
まずは、「アゼルバイジャン」の餃子仲間をご紹介。
なんと、ここでは「餃子」にいちばん近い発音で、
「ギューザ(GYURZA)」!
どこから、どんな形で伝わったのかは不明ですが・・・、
じつは似ているのは発音のみ。
包み方も、ウイグル地方やチベット、サルデーニャなどで
見られるような「ねずみ包み」とか「木の葉包み」と呼ばれる形です。
もちもちの皮にラム肉を詰めて茹で上げたあと、
バターソースと、「スマック」という中東でポピュラーな
干し梅風のスパイスが振りかけられています。
この「スマック」は、味も香りも、
まさに日本の「ゆかり」にそっくり。
日本人の味覚と共通点があるのかもしれません。
つづいての餃子は・・・
「スロバキア」の「ピロヒー」です。
これは、卵入りの小麦粉生地でポテトとチーズを包み、
茹で上げたもの。
ロシアのペリメニがポーランドに伝わってピエロギとなり、
それがスロバキアに伝播して「ピロヒー」になったのでは・・・?
という推理も成り立つかもしれません。
スロバキアの「ブラチスラバ風ピロヒー」には、
バターソース、ヨーグルト、ベーコンのクルトンが添えられています。
さてお次は、「ウズベキスタン」へ。
「チュチュバラ(ウズベキスタンのスープ餃子)」です。

茹で&蒸し系が多いユーラシアの餃子仲間の中で、
ちょっと珍しい水餃子&スープ餃子系ですね。

帽子型につつまれた餃子が、
トマト系スープの中で温まっています。
それぞれ、個性的で、それぞれに美味しい。
肉の旨みを活かした香辛料の使い方が、さすがです。
ボリュームも満点です。
つづいては、お隣の国「カザフスタン」へ。
郷土料理のお店で、カザフスタンの餃子といわれる「マンティ」を注文。

「マンティ」は、小麦粉を練った生地に具材を詰めて調理した、
中央アジアやトルコ、コーカサス地域、中国北西部で一般的な料理です。

木の葉包みの技に感心しながら、羊と玉ねぎの餡に舌鼓。
「マンティ」という語は、東アジアの饅頭や包子、マンドゥ、
さらには、ネパールのモモと密接な関係があるようです
つづいては、カスピ海を超えて、
かつて「グルジア」と呼ばれていた「ジョージア」へ。
ジョージアは力士の「黒海」や「臥牙」、
「栃ノ心」の出身地としても知られています。
ここジョージアの名物は、
ジョージア餃子といわれる「ヒンカリ」。
ただし餃子というより、巨大な小籠包といった感じ。
赤いパプリカパウダーがトッピングされているのが、
牛肉のヒンカリ。
黒胡椒が振ってあるのが、羊肉のヒンカリです。

これ、食べ方がちょっと変わっていて・・・
上の突起部分を手で摘んで齧りつき、
スープと肉と皮を食べ、手で摘んだところは残して捨てます。

一つでも食べ応えは充分。
世界の餃子のバリエーションは豊富です!
そして・・・ちょっと飛んで「ドイツ」へ。
ドイツの餃子「マウルタッシェン」です。
いろいろ推理を巡らせると・・・
イタリア版ギョーザともいえる「ラビオリ」から
「マウルタッシェン」が生まれたという説もあるとか。
卵入りの生地で、合い挽き肉、ソーセージ、
ほうれん草などを包んだものです。
茹でてからチーズをのせて、こんがり焼いて、
付け合わせは、紫キャベツを赤ワインで炒めたもの。
ほんのり甘酸っぱい感じがします。
世界の餃子仲間の旅の締めくくりは・・・
南米の「アルゼンチン」へ。
中南米の餃子といわれる「エンパナーダ」です。

ルーツはスペインの「エンパナーダ」だと思われますが、
ボリビア、パラグアイ、コロンビア、アルゼンチンなど、
スペイン系の南米各地に、それぞれ独自の「エンパナーダ」があります。
私の印象に残っているのは、
こちらアルゼンチンの「エンパナーダ」。

餡は牛肉のひき肉がぎっしり。
食べ応えのある餃子でした。
というわけで・・・、
それぞれ、形も味も異なった世界の餃子仲間たちですが、
それぞれに個性的で美味しい!
これからも、胃袋と好奇心がおもむくまま、
日本だけでなく世界の餃子仲間たちの食べ歩きをつづきます!
(^^)/
( この記事は、#餃子アドベントカレンダー2020 に参加しています。 )
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